美味しい米はどうやってできる?
「はえぬき」や「コシヒカリ」といった、美味しいと評判の高い米は、その多くが北海道や東北・北陸など日本の北部で作られています。それは、米の美味しさには育つ環境が大きく関係しているからです。稲は昼間に日光を浴びて光合成をし、成長のためのエネルギーとなるデンプンを作っています。作られたデンプンは、後に米となる穂に蓄えられて夜間に消費されます。夏場は稲が米になるための大切な時期ですが、夜間も気温が高い日があるとデンプンを多く使ってしまうため、蓄えられるデンプンが減ってしまい米の味が悪くなってしまいます。その点で、日本の北部の夏は、昼間は暑く夜は冷えこむというように、昼夜の寒暖差が激しいことが特徴です。この寒暖差がデンプンの消費を抑えているために、日本の北部では美味しい米がたくさん作られます。それに加えて、米の産地では、土づくりなどさらに米が美味しくなる作り方を日々研究しています。つまり美味しい米の作り方とは、環境をうまく利用し、かつ日々の努力を惜しまないことと言えます。
美味しい米のつくり方
美味しい米には幾つかの条件があります。有名な米どころは、地形や気候といった美味しい米を収穫できる条件が整っているので、その土地にあった作り方をする事が美味しい米を作る事に繋がります。この産地は美味しいと固定概念を持つのは良くありません。その土地にあった作り方をしている米は、有名米どころよりも美味しかったりするからです。一般的には山間部の米が美味しいと言われています、その理由の一つは昼間と夜間の温度差です。そして、豊作だからと言って必ずしも米が美味しいとは限りません。植物も不作だと、子孫を残すために実に少しでも栄養を沢山送るので美味しいと言いますが、本当かどうかは確証があるわけではありません。そして、どんなによい米でも、炊き方一つで、その米の味を引き出せるかどうかが決まるので炊き方も大事です。
美味しい米の作り方
美味しい米の作り方はいい種を用意することから始まります。塩水を使い種を選別し、種の病原菌を殺してから、種に水分を浸透させます。次にいい苗と土をつくります。水はけがよく水分や肥料分を吸収しやすい土が望ましいです。土が用意できたら田んぼを耕し、肥料をまいて代掻きをします。これで田植えの準備は万端です。田植えが済みしばらくしたら、生育調査を行い正しい稲の管理をします。こまめな水管理や雑草取り、土の中のガスを抜く中干しを徹底して行います。また、状況を見て害虫駆除や肥料を与えることも大切です。そのような工程を経て、九月ごろに収穫を迎えます。稲の実り具合を見て適当な時期に計画的に収穫します。収穫したら、14パーセント程になるまで籾を乾かし、籾の殻を擦り落して玄米にして完成です。工程ごとにポイントを踏まえることが、美味しい米の作り方の秘訣なのです。